彼岸の
こころ

 お彼岸は、春分の日と秋分の日のそれぞれをはさんだ前後三日間、各七日をいいます。「国民祝日に関する法律」によりますと、「春分の日」は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」、「秋分の日」は「先祖をうやまい、亡き人をしのぶ」とあります。まさに仏教の精神そのものでしょう。春分、秋分の日を中日とするのは、昼夜の時間が等しいことが、仏教の理想である中道を表しているからであるといわれています。真西に沈む太陽を拝むと浄土へいける、先祖を呼ぶ日、先祖のくる日とする習俗もあり、お墓参りをするのは、この世とあの世が近くなるからかもしれません。お彼岸は、ご先祖に感謝するとともに、彼岸に心を運び、菩提心の種蒔きをし、自分自身の生き方を再確認する仏教週間であり、「こころの週間」なのです。

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